トップ > インプラントのリスク インプラント治療のリスクを察知、回避し、安全に治療目標を達成できるようにすること。 |
それこそが、大切な技術です。 当院のリスク対策当院では、医療事故防止のため、この理論を用いて実例(報告書や当院での出来事)としての無傷災害(ヒヤリ・ハット)を院長とスタッフ間で確認する時間を設けて、お互いに不安全な状態や行為を認識し、未然に回避できるよう習慣づけをしています。 【治療計画時】
1.デンタル・パノラマレントゲン 2.実際にその患者様と同じあごの動きができる模型
3.CT撮影(被曝量が多いため手術部位の難しさと患者様の希望により撮影します) 【術前】
1.統計的に処理された顎の周りの血管・神経の配置パターンの確認 2.頭蓋骨の標本を実際に持ちイメージの確認をします。 3.手術器具・薬剤・インプラントサイズの確認(ドクター・アシスタント双方) 【術中】
1.衛生的な専用個室でドクター・スタッフとも治療に集中できる環境にしています。 2.フリーハンドでインプラントを植えるのは危険です。 3.術中に急なサイズ変更も可能なように3サイズ異なるインプラントの在庫を一人の患者様ごとに用意しています。 4.十分な術前の問診は行いますが、OPE中に万が一何かの発作・ショック症状があれば最短で8分以内に地の利を生かして総合病院に搬送可能です。 提携病院:東市民病院・名古屋第二赤十字病院・中日病院 (その他かかりつけ医との連携も行います。) 手術であることに違いありません。厳粛に述べさせていただければ、いかなる手術であれ、100%の安全は言えません。リスクは必ず存在します。 万が一事故が起こり負担を被るのは患者様には違いないのですが、私の立場として説明時より患者様とリスクを共有するつもりで手術に臨みます。 合理性をもったインプラント治療を
術者としてのトレーニング
インプラントの失敗
成功基準を満たせないインプラントとその原因【手術終了後から】
【咬み合わせ完了後から】
当院の実例撤去・再手術などは技術的には十分可能ですが、患者様の心情を考えればたやすいことではありません。
骨密度の関係が疑われました。3ヶ月の修復を待ち再OPE後、約半年2次手術まで待機しました。上部構造装着後も特に問題なく機能しています。 文献等により通常のOPE手順を踏んでも原因不明の骨結合が得られない場合があります。統計的には不成功率約2%の内訳に入るものですが、金属アレルギーとも言われています。当院では、純チタン製インプラント(チタン合金ではない)を使用しているため、その可能性はかなり低いと思われます。
インプラントが骨結合をおこすためには、治療期間中の歯肉の完全封鎖が必要です。特に歯肉の薄い部位は注意が必要でしたが、患者様には申し訳ありませんでしたが、1週間後に歯肉の完全封鎖があまいことが判明しました。 そのため、その後のインプラントの感染・異常な骨結合が予期され、永続性に心配があり歯肉の厚みの改善処置を含め断腸の思いで再手術を申し上げましたが、時間の余裕がないとのことで今回はブリッジにて対処させていただく結果になりました。 インプラント治療は手術に至る前の環境整備、お口の衛生状態・歯肉の衛生状態等の改善なども重要です。歯肉にはインプラントが骨結合を行っている期間中、外部の細菌の防御と血行による骨結合の手助けをする大事な役割があります。特に骨造成(GBR)も併用した場合はとても大事なことです。治療期間中の歯肉の弱りは治療結果に大きく影響します。時間との相談になりますが、この場合は歯肉の厚みを増す形成外科後にインプラント処置が適当ではなかったかと反省しています。また結果論となりますが、ブリッジの選択をしておけば、患者様にはメリットが大きかったと再反省しています。
約2ミリほど浅いことが判明し、後の上部構造の形態に影響が予測されたため(特にこのケースは歯の高さがとれない、後のブラッシングなどに影響)、お話させていただき3ヶ月待機後、再手術させていただきました。 抜歯と同時のインプラント手術のケースで、骨の頂上に基準点を求めるようにしていましたが、歯の高さがあまりとれない場合は深く入れる必要性があります。患者様には大変ご迷惑をかけましたが、この症例の反省点から、骨に基準を置くのではなく、ステントと呼ばれる道具を用い、それを入れる深さの基準としています。以来こういったケースはなくなりました。 |